こんな時はまず相談を！事業承継を税理士に依頼すべき4つの理由

早めの準備がカギとなる事業承継

会社の後継者を決める事業承継の問題は、できるだけ早い段階から取り組むことが重要です。いざという時に慌てて会社を引き継ごうとすると、キャッシュや税金の問題が生じ、最悪の場合、会社を解散せざるを得なくなる可能性もあります。また、M&A（合併・買収）によって第三者に会社を売却する際には、せっかく育てた会社をただ同然で買い叩かれてしまうことも考えられます。

スムーズに会社を後継者に譲渡するためには、まず税理士に相談し、財務や税務の面をしっかりと整理しておくことが大切です。

税金や借入金の問題を慎重に考慮する

会社の承継にあたっては、誰が事業を引き継ぐのかを慎重に決める必要があります。配偶者や子供など親族が引き継ぐケースでは、税金や借入金の問題が発生します。

親族による引き継ぎが難しい場合には、M&Aによる承継も視野に入れることが必要です。この場合も、税金がかかりますし、買い手にとって魅力的な価値を持つ会社にするための工夫が求められます。それぞれの関係者が納得できる形での承継が重要です。

経営者個人に関わる退職金や融資の問題

次に、経営者個人に関わる問題として、退職金や融資の個人保証があります。経営者に支払われる退職金は高額になることが多く、それに伴い税金も高くなります。課税や納税に関する点はもちろん、支払い方法についても慎重に検討する必要があります。今後の会社経営に影響を与えないよう、配慮が必要です。また、税理士は、融資時の個人保証を現経営者から後継者へと円滑に引き継げるようサポートすることもできます。

さらに、後継者が親族である場合、自社株の引き継ぎが必要となります。経営者から株式を引き継いだ場合、相続税や贈与税が発生する可能性があるため、複雑な計算が必要です。納税を遅らせる方法もあるため、税務に詳しい税理士に相談することで、適切に対処できるでしょう。

会社の未来に向けた準備を整える

最後に、会社の今後に関わる問題についてです。後継者が円満に事業を承継するためには、資産や負債の整理が不可欠です。金融機関から融資を受ける際には、経営者の資質や会社の経営状態、事業計画が主な判断材料となります。場合によっては、先代の経営者とは異なる経営手法が求められることもあります。その際には、事業再編や設備取得に伴う税金の控除、第三者への事業の一部譲渡など、税理士のサポートが必要です。