絶対に損をしないために！知っておくべき節税対策とは？

会社を経営していく中で利益が増えることは非常に喜ばしいことですが、それに伴い法人税の支払いも増加します。決算時期を迎えて思いがけない税金の支払いに慌てることのないよう、事前にしっかりと対策を立てておくことで、十分な利益を確保しながら次年度のさらなる企業活動に向けて有意義な準備を整えることができます。

もちろん、最終的には専門家である税理士がチェックを行いますが、会社の状況を最もよく理解している経営者自身が節税対策の仕組みを理解し、運用することで、より効率的で無駄のない対策が可能になります。ここでは、確実に押さえておきたい事項についてご紹介いたします。

法人税の節税対策

「法人税の節税対策」と一口に言っても、世の中には様々な情報が溢れており、その内容には十分注意が必要です。その中には、「効果が永続的なもの」「税の支払いを先延ばしにするだけのもの」「実際には効果が見込めないもの」が混在しています。

一般的に、節税対策は経費を作ったり資産に投資したりすることで利益を圧縮し、課税所得を下げることが目的です。しかし、将来的な発展に寄与しない無駄な投資で会社の資金を減らしてまで税金の支払いを回避するのでは意味がありませんので、効果をしっかりと見極める必要があります。

では、具体的に有効と考えられる対策にはどのようなものがあるのでしょうか。

１．中小企業向けの優遇税制制度の活用

開発や研究を目的とする場合には条件がありますが、新たな分野の開拓を行い、さらに優遇税制を受けられるなど、将来に向けた有効な方法と言えます。

２．30万円未満の少額減価償却資産の購入

10万円未満の資産であれば、一括で損金計上できます。また、10万円以上30万円未満の資産を購入する場合には、一括償却か分割償却を選択でき、結果的に法人税を軽減し、会社に役立つ設備投資となります。

３．不要な遊休設備の見直し

しばらく使っていない設備を廃棄することで、帳簿価額を「除却損」として計上し、税額を縮小できます。また、設備管理経費やスペースの有効活用にもつながります。

４．決算賞与の支払い

一定の支払い条件を満たすことで損金計上が可能です。さらに、従業員の士気を向上させることで、今後のモチベーションアップも期待できます。

何のために節税をするのか？

これまでいくつかの方法をご紹介しましたが、一番大切なことは「会社にとって何が最善か」を常に考えることです。節税が目的となり、不要な投資を増やしてしまっては本末転倒です。短期的な利益と将来的な発展のバランスを取りながら、会社にとって最適な策を検討するよう心がけてください。